2020.4.15 DVDを再見。
「八仙飯店之人肉饅頭」のハーマンヤオ監督&アンソニーウォン主演コンビによるバイオレンス。
と言っても「八仙飯店」や「エボラシンドローム」に比べれば大人しいものです。
いつも凶暴なアンソニーウォンが本作では気が弱くて優しい保険の営業マンのキンを演じています。
これはあくまでエンターテイメントとして過剰に描いているのでしょうか?それとも当時の香港ではタクシードライバーによる横暴な態度、ボッタクリ、遠回りなどは日常的に当たり前のことだったのですかね?
キンは勤勉で営業成績も通常の3倍、部下からも慕われている様子。彼には臨月の奥さんがいますが雨の日に陣痛が起こりタクシーで病院に行こうとするも乗車拒否の挙句にワンピの裾がドアに挟まりそのまま引き摺り回されて母子ともにあの世に。
流石に温厚なキンもキレて街で悪質なタクシードライバーを見つけると制裁を食らわせる。タクシードライバーが人を殺すのではなく、タクシードライバーがハントされる側。
キンの優しさが仇となって親友の刑事とカーチェイスする羽目に。
タクシードライバー達に同情できないような描き方をしているのでキンがとにかく気の毒で仕方がない。悪役よりも狙われる側の方が悪い扱いになっている訳です。
なので観客はキンの応援をしたくなってしまいます。
ラストはチョッとムカつきます。胸糞まではいかないですが。
それなりに面白いのですがやはりエログロを期待してみたので、その辺が物足りなかったです。