ryotamukai

ムーン・ウォーカーズのryotamukaiのネタバレレビュー・内容・結末

ムーン・ウォーカーズ(2015年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

個人的大ヒット作品。


まずポスター!!!スタンリー・キューブリック『フルメタル・ジャケット』のオマージュ、フルメタルだと「born to kill」になってるとこがMWでは「born to lose」に...
コトバ遊びありつつ、映画のメンタリティをうまく表現しているこのポスターがイイ!!

あと、これはもう2度と出来ない体験ですが...
この映画は浅草公会堂でジャパンプレミアでした。公会堂の館内音楽は「ツァラトゥストラはかく語りき」、キューブリックの『2001年宇宙の旅』でも使われた超有名な曲。2001年大好きなボク得でしかない本当にサイコウな環境でした。
映画祭バンザイ!!


...と、映画を観る前からテンション爆上げだったわけですが、内容もすごく良い。

監督はバルドー=ジャケ、映像プロダクション、パルチザンのひとりです。パルチザンといえば『エターナル・サンシャイン』監督・脚本のミシェル・ゴンドリーもそう。
映像の雰囲気なんかは全く違うし、脚本も別の人が書いてるので映画そのものも当然別物。ただ、『エターナル・サンシャイン』で体験できる映画ならではの映像(SFラブストーリー)、『ムーン・ウォーカーズ』でも体験できます。
幻惑を観ることができます。


ロン・パールマン演じるCIAの怪力おっさんはベトナム帰還兵。アメリカに戻って来てからもベトナムの惨たらしい光景がフラッシュバックします。(PTSDの症状...?)ルパートはミュージシャンのプロデューサー。仕事は全く出来ません。そんなときにはドラッグ!気持ち良くトリップしていきます。


PTSDやドラッグによって当人達が見ている(であろう)景色を観ることが出来るのがこの映画のスゴイところ!映像がめちゃくちゃ気持ち悪いんです。

監督はドラッグ使ってたんだろうな...じゃなきゃこの世のものとは思えないあの映像はつくれないはず(実際どうかは知りません)


ドラッグ使いまくりの映画ってたくさんあるけど、どんな景色が見えてたのかガッツリ観させられる映画はなかった。
後引く気持ち悪さ・心地悪さ(賞賛)をぜひ!!!
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