絶対の客人

ムーン・ウォーカーズの絶対の客人のレビュー・感想・評価

ムーン・ウォーカーズ(2015年製作の映画)
3.3
<念のため>っていうその動機が安いww


宇宙開発においてソ連に遅れをとっていたアメリカは、有人月面着陸こそはソ連より先に!と焦っていた。

準備は整いあとは発射の日を待つのみの<アポロ11号>だったが、失敗は許されないと焦るCIAの上層部は、【2001年宇宙の旅】を観て感銘を受けてしまったことが原因で、<PTSD>を患うベトナム帰りの優秀なエージェント『キッドマン(ロン・パールマン)』に対してある勅命を下す。

その計画が失敗したときに備え、念のため…あくまで念のために、その映画を監督した『スタンリー・キューブリック』に、<アポロ11号>による有人月面着陸が成功したかのように見せかけた映像を撮れ!という…

つまり捏造を依頼し、完成させろ!というのだ。


そんなこんなで物語は始まります♪

コメディーだって聞いてたんだけど、あんまり笑えなかったwwどうやらこの映画の笑いのセンスは自分には合わなかったみたいで、【探検隊の栄光】にはほど遠かった。

クスッとすることは何度かあったけど、それでもけっこうへヴィーな映画【恋人たち】の方がまだ、そのクスッのツボが自分にハマってた気がする♪

一番肩透かしを食らったのは『スタンリー・キューブリック?』
え!?もう出番終わり?的なwwもうちょっと引っぱってほしかった♪

でも全体的にはそんなに嫌いじゃない。

借金まみれのダメダメバンドマネージャー『ジョニー(ルパート・グリント)』に間違ってCIAの金が渡ってしまったことで、そこにマフィアが絡み、初期のリッチーを彷彿させるクライム・ムービー的な展開に発展する辺りは、笑いというのとはちょっと違う意味で楽しかった♪

それに60年代風ファッションも、【コードネームU.N.C.L.E.】に引けをとってない……気がするww

それでも、その展開のムリヤリ感とグダグダ感は、それを楽しめ!というにはそれこそムリがあるくらい、ちょっとだけハミ出てたww


<【カプリコン・1】 × 『ガイ・リッチー』 ÷ 2>と言えば聞こえは良いが、全てにおいてそれらの良い部分が生かしきれておらず、何かが足りていない惜しい作品♪