きのっぴ

フェアウェル さらば、哀しみのスパイのきのっぴのレビュー・感想・評価

3.0
自身の監督作品でも役者として参加することの多いクストリッツァ監督が純粋に役者として参加した作品。
実話を元にした作品ということだったが。。。

正直この作品に描かれてる史実を知らなかったし、観終わってからググってもそこまで詳しい資料には当たれなかった。
史実としてのスパイ映画として見ると、色々雑すぎる情報の受け渡しとか些末なところが若干気になったが、1本の映画として観ると、クストリッツァ自らの監督作品のイメージとは真逆の、憂いある繊細な演技に引き込まれるなど。
しばしば描かれる、クストリッツァが夜中に息子を想って幼い頃のフィルムを見るシーンはとても切ない。

正論と現実、この映画のなかで終始描かれるテーマではあったけど、ウィレム・デフォーの役回りがまさにそれを印象付けるに余りあるラストでビックリ。
これも果たして史実なのか。。。

余談としては・・・レーガン、ミッテラン、ゴルバチョフ、激似とはいかない程度に微妙に似てる役者を配役したセンスが良い。
登場した瞬間に、あの人だろうな・・・と分かる程度に似てる。
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