mh

フェアウェル さらば、哀しみのスパイのmhのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

ソ連崩壊を招いたとされるフェアウェル事件を題材にしたスパイ映画。
スタイルのいい男女が小粋な会話を交わすド派手なアクション方向のスパイではなくあくまでリアル志向。
その証拠に主演はエミール・クストリッツァ。(キャストのみでスタッフは兼ねてない)ごつごつしたフェイスで子ども大好きキャラを演じてて好感しかない。
家政婦として入り込んでるスパイのおばちゃんとか、盗聴器が仕掛けられてるから話せない。音楽をずっとかけているとか、細部もいいね。
世界を変えるという大それたことをやってのけたいっぽうで、世界を変えられなかったフランス人側も描いている脚本も見事だった。
ラスト、ウィレムデフォーのところ、一回ツイストが入るんだけど、それがいかにもスパイものっぽくていい。
(メモ:奥さんはほくろと腐れ縁で不倫。その当てつけでエミール・クストリッツァも浮気するんだけど、その浮気相手がほくろの部下)
フランス人の奥さん安定を求めるあまり不穏になってしまうキャラやってて現実にもめちゃくちゃいそう。
クイーンのくだりもよかった。
とまあ、このようにいいところしかなかった。
西側の科学技術を盗んでいた東側スパイたちのことを「リストX」英語ではLINE Xというらしい。これがフェアウェル事件によって壊滅したことで、ソ連が崩壊したという展開でした。
戦争映画まわりの映画ってことでちょいちょいスパイものも見てるんですけど、スパイ映画もちゃんと見なきゃだね。
面白かった!
mh

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