涼

ニーナ・シモン 魂の歌の涼のレビュー・感想・評価

ニーナ・シモン 魂の歌(2015年製作の映画)
3.9
 ニーナ・シモンという名は知っていたが、どんな人かは知らなかった。

 ドキュメンタリーである本作で、彼女の作曲、ボーカル、ピアノ演奏のそれぞれの才能に触れることが出来て最高の体験が出来た。すべてに秀でている。
 何曲か、作詞・作曲とも心に残るものがあった。

 黒人女性ゆえ差別されカーティス音楽学校の奨学金を貰えずクラシックの道を断念、ジャズの道に進み大成功するが、夫に暴力を振われ、双極性障害の症状もあり、公民権運動にのめり込みすぎたため業界から干され、リベリアに行き、金がなくなってフランスに行ってホームレス同然になったところを友人に助けられてジャズフェスで復活という激動の人生を歩む。

 だが、素晴らしい作品群が残った。彼女の人生、まるごと讃えたい。
涼