OASIS

映画 ハイ☆スピード! Free! Starting DaysのOASISのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

水泳に打ち込む男子高校生たちを描いた京都アニメーション制作のTVアニメ「Free!」の原案となった小説の映画化。
監督は「Free!」ほか京都アニメーション作品に多く携わってきた演出家の武本康弘。

アニメ「Free!」は一期二期共に未視聴で完全に初見の状態。
イケメン男子が「チョー気持ち良い!(意味深)」なんて言いながらブーメランパンツ一丁で泳ぐアニメであり、一部の女子から熱狂的な支持を集めているというのもあってか凄くホモホモしい描写が満載なのかなと思ってはいたが、もちろんそれをイメージさせるような過剰なスキンシップなんかもあるものの、基本的には爽やか成分が多めのスポーツアニメだった。

中学一年生になった主人公ハルカを中心に、その幼馴染のマコトやクラスメイトのアサヒ、イクヤらと共に水泳部に入部する事に。
四人はメドレーで泳ぐ事になるものの個人的なプレイが目立つようになり、スランプや挫折を味わって行く。
メンバーの一人であるアサヒがいの一番にフリーを泳ぐ事が出来ないという謎のスランプに陥るのだが、それが起きる以前に彼の実力を見られる場面があまり無いので「俺は本当は泳げるのに!」と宣った所でそれを確かめる事が出来ないのではないかと思った。
かなり早い段階で挫折が起きるので、アサヒに関してはもっと普段通りの姿で泳いでいる所を見せて欲しかったと思う。

その後もそのスランプを長く引きずったまま進み、その負のオーラが伝播したかのように他のメンバー達も次々に挫折を経験して行く。
メンバー間の友情が育まれて行く過程で好きなキャラクターの違った一面が見られるのはファンとしても嬉しいだろうなというのは分かる。
クールで終始無表情なハルカが頬を緩めたり「後で絶対にデレるんだろうな」というイクヤが案の定デレたりと、ギャップでくすぐってくる。
ハルカと共に水泳がしたいと願うマコトは自分よりも相手への気遣いを優先する等、とても中学一年生とは思えないしっかりとした考えを持っていた。

自分が中学一年生の時なんて「早く帰ってうちでスマブラやろうぜ!」しか考えていなかったと思うので「プライド」やら「自分を見つめ直す」やら、近頃の中学生はまるで人生も後半に差し掛かった壮年のような悩み事を抱えているのだなと感じるのだった。

水飛沫や水泳シーンのカメラワーク、主観視点で見る水中描写の美しさや水のうねりの表現等は流石の京アニクオリティで一級品。
メドレーリレーで一人一人繋がって行くに連れてボルテージは上がって行き、クライマックスでは熱くなってしまった。
この熱い気持ちと爽やかさの余韻を残しつつ、アニメ版も見て行きたいと思う。