三郎丸

団地の三郎丸のレビュー・感想・評価

団地(2015年製作の映画)
3.0
新年1発目…あえて藤山直美と岸部一徳を見るために鑑賞!
終盤戦まで!は、楽しく観させていただきました…

藤山直美のクセがありつつも自然体演技は本作も健在。
そこに岸部一徳が飄々と絡み、
【その辺に居そうで居ない夫婦】
を演じております。

ストーリーは、
息子を交通事故で亡くし、商店街の一角で営んでいた漢方薬店を閉め、その住居兼店舗を売却し団地に移り住んだヒナ子(藤山直美)と清治(岸部一徳)の夫婦。
パートに出るヒナ子と散歩ばかりしている清治だったが、ふいに清治の姿が見えなくなってしまう。さらに、彼らの部屋にスーツ姿で日傘を差す謎めいた男が出入りするように…
やがて、姿を見せないレアキャラ扱い清治をヒナ子が殺して死体を隠しているといううわさが流れ、それを聞き付けたテレビ局が取材に訪れる始末…

長年営んできた漢方薬店を畳んで団地に越して来た、山下ヒナ子(藤山直美)と清治(岸部一徳)夫婦。
詮索好きの団地妻たちは、何かと集まっては井戸端会議。その輪に入らない住人は、噂のターゲットにされてしまう…
みんな決して悪人ではないのですが、証拠もなく憶測だけで話を大袈裟にするため、とても無責任…
その一連のやり取りを見ていて、どこか既視感を感じ、息苦しさを感じますし、日本人の噂話好きやネット炎上騒ぎのうっとーしさを揶揄しているように思いました。
作中、歌声の綺麗な子が登場するのですが、親に虐待されていたり
【この窮屈な国日本で普通に生活をするという事】
の難しさはひしひしと伝わってきました…

本作のキー、存在自体でオチみたいな宇○人の真城(斎藤工)、 言い間違いがモノ凄くて(某局のアナウンサーみたい)まあ面白いんですけど、序盤で魅せた貧血で倒れるくだりは最低もう一度やって欲しかった…
あともう一人、主人公宅に配達物がある際に頻繁にトイレを借りるお腹ピーの配達員、冨浦 智嗣。
せっかく藤山直美に
「あなた、いつもウチのトイレ借りるわね…」
みたいなセリフ吐かせてるんだから、最低でももう一度登場させて中盤あたりにやって欲しかった…
小ネタは中弛みのスパイスです。もったいない!

山下夫妻の息子を失った傷心が、夫婦の表情や会話の端々に感じられたのはさすが!

終盤戦のSF場面は賛否あるとおもいます…
「え!急に?そっち方向に行くの!?」
という急旋回感!コレは好みが別れるところですね…
終わり方ももう少し藤山直美の満足気な顔とかで終わったら、色々あったけどめでたし!って思えたと思うんですがなんか唐突にパッと終わっちゃいます…
後半がもったいない!っていう評価。終盤まではオススメです!

オマケ
本作を見終えてレビューしようとこのアプリで本作の
【団地】
を検索するとロマンポルノもわんさと出てきます。
そっち方面のレビュースタートもありだったかなぁ…
団地妻関係…
どうせワタシのレビューなんざ大して注目されても見られてもないし。

超オマケ
本日、わたくし成人の日という事をすっかり忘れ、朝7時ころに仕事へ向かう道中、
【DQNオープンカー3台】
盛大にクラクションを鳴らしながら私の方へ向かって来ました。(この時点で、このタイミングで仕事へ行く今年も運勢ゼロの自分を呪ってます…)
そして、乗車していた祝成人!(成人を色々間違えた解釈をした方々…)なカラフルアフロやハート型の奇抜なヘアスタイル&キンキラ袴で気合い入った方々から、
「オイ!ジロジロ見てんじゃねーぞゴルア!」
と凄まれました…
いやいや!ずーっとクラクション鳴らして注目を促していながらまさかのそのせりふ!!
私思わず2度見してしまいまして、しまいにハート型の頭をしたヤツにクラッカーまで向けられて鳴らされました…
彼らも宇宙人扱いという事でいいですかね…
三郎丸

三郎丸