Cisaraghi

バーフバリ 伝説誕生のCisaraghiのレビュー・感想・評価

バーフバリ 伝説誕生(2015年製作の映画)
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圧倒的!(←できればこの字を10倍くらい大きくしたい) この熱量及び物量。これぞ神々の世界!インドの神さまは肉感的でエロスむんむん、それも輝かしい生の本能!的な強烈な生命力に満ち溢れたエロス。主役級の俳優は美丈夫で肉付きのいいまさにインドのミケランジェロ(の彫刻とか絵画)、女優さんはローラの派手さを3倍増しにして豊満にした感じのインド美人(ローラには似てない)。眼なんてどんだけ大きいんですか?この南インド人の見た目の度肝を抜く濃さ派手さなくしてこの壮大で華麗な神話は成立しない。スーパーマンか?!と思うような人間離れした所業も、神なので何の不思議もない。

インド映画にしては大自然が多く描かれているが、ヒマラヤ?バックのジャングル、ジャングルなのに雪、雪なのに薄着と、いろいろと謎。神々の世界には何でもアリだ。しかし、インドの人、それも南インドの人は基本的に寒さとはどんなものか絶対わかってないと思った。

オリンピックかよ、というくらい動員かかってる(ように見える)。いや、それどころじゃない?とにかく、これは即バーフバリ2を見に行くしかないでしょ!

インドはひどい性犯罪が多い国として悪名高いが、大メジャー映画でこういうシーンを描いているようではまだまだ人々の意識は変わらないな、と思うあの場面、あれはない。神話的っちゃあ神話的だけど。そこからの彼女の扱いも残念。2での挽回を期待する。

それと、ロードオブザリングやスター・ウォーズなんかでもそうだけど、蛮族をお決まりのように色黒で醜く描くのはもう止めた方がいいと思う。


ここからは、バーフバリ2を見た後に、こちらに戻って2度目を見た感想。あらためて美術がすごい。日本の仏教美術の源流ここに在り、と感じた。はっきり西洋とも東アジアとも違う独自の文化圏の映画だ。
 そして、一度目にはそこまで意識がまわらなかった強い音楽の力を感じた。全編に渡って形を変えて流れるインド特有の粘りのあるリズムが快感を生んで、脳に何だかわからん快楽物質を生じさせているように思う。だからインド映画は長くてもツラくないのでは。そこはやはり同じアジア人なのかな、すごく生理的に合うリズムだと感じる。
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