青二歳

川の光の青二歳のネタバレレビュー・内容・結末

川の光(2009年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ネズミの冒険もの。可愛いし楽しいし良かった。意外な拾い物でした。
今作はNHKが製作したもので、まさに環境問題についての“道徳の授業で流れる系アニメ”だけど、作画がかなり丁寧。いや面白かった。声優陣が豪華だし音楽も良い。

もちろんちょっと説教くさいし、環境問題映画・環境問題アニメでありがちな「人間は悪」世界観も垣間見えるけど、今作はその辺は薄め。主張はそこそこに抑えて、どちらかというとネズミ一家の家族愛で泣かせる良作でした。

まずネズミの冒険っていうのが楽しいので、ひたすら彼らを応援しちゃいますね。その冒険の中で、彼ら家族の抱える問題をうまく見せてくれました。
お兄ちゃんもいいキャラクターなんですけど、白いアルピノ系の弟が可愛いですね。弟は母親に似ているらしいが、死産だったらしく母を知らない。クマネズミなので野山に暮らすため、白い身体は目立ってしまう。このコンプレックスについて説明過剰にならず、染め屋の猫に匿われた時、隠れて赤く染まろうとするプロットに落とし込んでいて良かったです。それが最後の雪景色での台詞に効いてきて、また泣けます。
不安の多い冒険で頑張るお父さんも良識ある頼もしい存在でかっこいいし、家族愛にあふれたいい映画です。

あとこの映画でクマネズミとドブネズミの違いを学びました!(๑•̀ •́)و✧
山ちゃんと大塚明夫さんの甲斐性のある声が頼もしい。
青二歳

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