津軽系こけし

メーベルの窮境の津軽系こけしのレビュー・感想・評価

メーベルの窮境(1914年製作の映画)
3.8
チャーリー


公開は「ヴェニスの子供自動車レース」が先であるが、実は撮影順から見ると放浪紳士の確立はこちらが先である。女性がベッドの下に隠れることで、バレるバレないコメディの構造が生まれる。そこを皮切りとして、終盤はかなり構造的なコメディが展開しており、以前のチャップリン作品と比べて綿密に計算立てられているのがわかる。

しかしながら、「成功争ひ」の勢い任せがジェネレーションギャップ的に新鮮だっただけに、今作の計画立てられた笑いは2021年の笑いにも類似するため見劣りでしかない(100年前の映画に見劣りとか言い始めたらキリがないのだが)。
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