主人公の動きの生々しさが印象的。ジュリエット・ビノシュは美しいけれど、なんで主人公は惚れたんだろうか。「美しいから」以外の理由は必要ないのかもしれないけれど。
構図は計算され尽くしていて、おそらく各地で絶賛されている花火のシーンの引きのカットも圧巻。個人的には、主人公の肖像画を描くシーンのリフレイン(と言っていいのだろうか)が印象的だった。
恋愛映画ではない着地点を求めていたのかもしれないけれど、けっきょくのところ、男女の関係性に終始してしまっていて、パッケージングされたものに見えてしまったので、勿体なく感じた。物語にそこまで重要性をおいた作品ではないのだと思う。