りょうた

ポンヌフの恋人のりょうたのレビュー・感想・評価

ポンヌフの恋人(1991年製作の映画)
4.4
アレックスは収容所に収容され、そこには薬で廃人とかしたものばかりだった。フランスのパリにあるポンヌフという橋で彼は生活をするホームレスである。夜は睡眠薬をうたないと寝れない。ある日彼は赤い服を着たホームレスの女性に出会う。彼女は絵描きでスケッチブックを携えており、片目は眼帯をしている。彼女のことを知りたくなったアレックスは彼女の持ち物を調べると、名前はミシェルといい、高級住宅街からの手紙は彼女を呼び寄せるような内容だった。謎の多いミシェルにアレックスはひきこまれてゆく。

40分の殺人シーンから、その4分後の小さくなって道端に寝そべるシーン、その2分後の花火のシーンと、この10分は非常に刺激的だった。

ミシェルはアレックスに対して、「私の話」をすると言い続けていたが、最後まで彼女はその話をしなかった。ミステリアスな雰囲気を携えたまま、映画が終わった。そのラストでは、船の先でアレックスがミシェルを抱き抱えるシーンは『タイタニック』を彷彿させる。『タイタニック』は1997年だから、もしかしたらここから来たのかもしれない。

特典映像に制作秘話を綴ったドキュメンタリー映像が付いている。金銭面などから「呪われた映画」と呼ばれていたようだ。ポンヌフをメインに選んだ作品だが、大都市パリの橋を閉鎖することは非現実的なため、田舎町にパリの街を再現した。騙し絵などを使ったセットはスケールが壮大だった。
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