ベべべっち

子供の情景のベべべっちのレビュー・感想・評価

子供の情景(2007年製作の映画)
4.0
頼むから勉強させてくれぇ🥲系

せっかく購入できたのに、ずっと観ていなかったシリーズ💧
思っていた以上に強烈な内容だった。

モフセン・マフマルバフ監督の次女のハナ・マフマルバフさんが、10代の時に撮ったというのが売り文句の1つの作品。
確かにこれを10代の女性が撮ったと考えるとマジで凄まじい。

ジャケの少女を主人公とし、彼女の目線を通して描かれるのは、大人が作った世界。
そんな世界を生きる女の子の、とある1日。
(仏像が爆破されて、崩れ落ちるという衝撃のオープニングで幕を開ける。)

主人公の女の子は、友だちの男の子に一緒に学校に行こうと誘われるが、ノートも鉛筆もない。
お金もないので、卵🥚と物々交換をしてもらおうと文房具屋に直行するが、普通に断られる。

文房具屋に、卵を売って金を手に入れるようにアドバイスを受けた女の子は、何とか卵を売ろうと奮闘する。
しかし、簡単に行くはずもなく結局、ノートは手に入れたが、鉛筆は買えず。

ノートを片手に、ようやく友だちと学校に向かう女の子だったが、その道中でさらなる困難が…

あらすじ的にはこんな感じだけど、なかなかショッキングなシーンが多くてびっくりだった。
子どもをメインにしているけど、これを大人に当て嵌めるとリアリティが増してめちゃめちゃ恐ろしい。

短い時間ながらにたくさんのメッセージが凝縮されていて、ただただ脱帽。
もっと、マフマルバフ一家のイラン映画が日本でも観れるようになってくれたらいいのになぁと切に思う。

原題訳は『仏像は恥辱のために崩れた』