adam

さようならのadamのレビュー・感想・評価

さようなら(2015年製作の映画)
5.0
最近観た中では珍しく超ドストライクな映画でした。映画館で観て本当に良かった。
死を知らないアンドロイドと、死に向かう人間。感情が分からないアンドロイドの返事が、時に冷たく感じられるのも良かった。
人間とアンドロイドが共生する時代。本当の感情はなくても、人間が美しいと思うもの、汚いと思うものに共感してくれる。むしゃくしゃしたら殺しても犯罪にならない。そんなアンドロイドの都合の良さを享受した人間は、果たして幸せなのか。

この映画の不思議な所は、感情を知らないアンドロイドに、感情移入してしまうところ。ちゃんと修理してあげれば幸せな生活を送れたかな、ひとりぼっちで寂しいかな、ああ、今、幸せかな、永遠に生きるのって苦しいかな、と利己的に人間の感情を当てはめて観てしまってすごく胸が苦しくなった。

映像の美しさと静寂の儚さに、息を呑むどころか、映像空間に惹き込まれすぎて、自分が今息をしているのが勿体無いと感じる程でした。

新井浩文さんが乗っていた近未来の自転車に笑ってしまった。新井さんと虹郎くん素敵だったな。