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さようならのmoritaのレビュー・感想・評価

さようなら(2015年製作の映画)
4.0
「原発もの」「アンドロイドがほぼ主演」「平田オリザの舞台原作」というのが観る前のイメージで、深田晃司監督作だから観ておこうかな、くらいのテンションで臨みました。

そしたら想像していた映画とはまったく別物だった。深田晃司がこんな映像を撮れるなんて、過去作を全部観てるわけではないけど、全然想像できなかった。

平田オリザの舞台は小作で、原発の設定は映画化の際に深田監督が付け足したらしいですね。原発事故により日本には人が住めなくなって、難民としてどんどん海外に移住していくという設定。

この設定が、政治的な意味よりも、現実感のない画作りに活かされている。絵画の中に入り込んだような映像が最初から最後まで続いていて、このクオリティがかなり高い。しかも物語上の要請があってこの映像になっているので、よくあるアート映画のような退屈さがない(油断すると寝てしまいそうになるけど……)。

深田晃司監督、次回作がかなり楽しみなった。下手したら岩井俊二のような映画さえ撮れてしまうかもしれないですね(個人的には岩井俊二はめっちゃ苦手なんですが)。