がんちゃん

あまくない砂糖の話のがんちゃんのレビュー・感想・評価

あまくない砂糖の話(2015年製作の映画)
3.5
現在私、【スーパー糖質制限ダイエット】を実践中です!

酒もタバコもやらないのに健康診断で人生初の再検査を食らい、思い切って糖質を一切摂取しないという食事法を続けた結果、筋肉量を維持したまま3ヶ月で9kg痩せました!

ついでに学校の成績が上がってサッカー部の試合でシュートを決めて彼女もできました!

…そんな進研ゼミばりに効果的な糖質制限ダイエットですが、危険視する声も多数あります。人間の三大栄養素の1つをカットするとは何事かと。

ただ、このドキュメンタリー映画を観てもらえれば人生変わります。「白い悪魔」や「マイルドドラッグ」の異名を持つ精製砂糖の危険性にみんな気づいてほしい。冷蔵庫に常備されているコ○・コーラは速攻でゴミ箱行きになることうけあいです!

監督・語り部はオーストラリアの俳優デーモン・ガモー。美人フィアンセの妊娠を機に食生活を見直すことに。オーストラリア人の平均摂取量であるスプーン40杯分の砂糖を60日間摂取するという実験に挑戦する。

この人、実験開始前から精製砂糖NGの健康生活を送っており、食事の内容は糖質を控える代わりにアボカドやナッツで脂質を多く摂取するいわゆる【ライザップ式】の糖質制限食。糖質はおそらく果物や野菜で適度に摂取している様子。この時点で「知っている人」というのがわかります。

2008年、コ○・コーラ社はオーストラリア北部が売り上げ世界一と発表。その大半をアボリジニが担っているという話の真相を確かめるべく、ガモー氏は小さな町アマタへ飛ぶ。飲酒が禁止されているこの町で、400弱の住人が1年で清涼飲料水4万リットルを消費しているという事実。40年前までほぼ時給自足でカンガルーやエミューなどを食べていた人たちが今では肥満や糖尿病に苦しんでいる状況を目の当たりにします。

そして舞台はかの肥満大国USAへ。ケンタッキー週で社会問題となっている虫歯の原因はペ○シ・コーラ社の主力商品マウンテン・○ュー。1.25L(デカくね?)のボトルに砂糖が37杯分でカフェインはコーラの4倍。最年少の虫歯患者は3歳で、なんと親が哺乳瓶でマウンテン・○ューを与えていたのだ!若干18歳で総入れ歯が確定した少年の去り際の一言は本編で確認してほしい!

『スーパーサイズ・ミー』を意識しているのは明らかですが、あちらが3食マクドナルドというジャンク丸出しの人体実験で体を壊しましたと言われても「…でしょうね」であるのに対し、本作は前提としてジャンクフードNG。むしろシリアル、ゼリー飲料、プロテインバーなど“健康志向ぶった食品”をチョイスし、摂取カロリーも実験前と同じにしているのが最大のポイント。

「私ダイエットしてるから」とかいってグラノーラ食ってるそこの貴方!
そうこれは貴方の話ですよ。
(私もそうでした…うまいよフルグラ)

カロリー神話を振りかざす食品業界の欺瞞を自らの体や立場を危険に晒して暴こうとするドキュメンタリズムに僕は敬意を表する!

ウルヴァリンの中の人もカメオ出演してます!
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