ちろる

あまくない砂糖の話のちろるのレビュー・感想・評価

あまくない砂糖の話(2015年製作の映画)
3.8
結婚してから、健康に重きを置き砂糖抜き生活をしていたデイモンが、ふと、砂糖が体にどのくらい影響を及ぼすのかが気になって、自らの体を実験台にして調べたこのドキュメンタリー。
甘いもの好きな人にはなかなかいやな内容かもだけど、ちょっと気になる人はめちゃくちゃゆるいので是非観てみてほしい。
なぜなら全然説教じみてないし、甘いもの好きな人を責めるような内容というよりは甘いもの漬けにしようと目論む大企業の裏?的な部分がかなり分かりやすく描かれているから。

実は私もかるーく?白砂糖抜き約四年目。
厳密にはたまに外食もするし、人の家で出されたものはちゃんと食べるから、おそらく完全な砂糖抜きはされていないんだけど、家の料理で一切使わなくなってからは、悩まされていた偏頭痛が少なくなったし、体温上がったし、ちょっとの甘みで満足できるようになったりと、色々と劇的に変わったから、この砂糖抜きは私には合っていた。
だからそんな風にずっと砂糖抜きしてたデイモンがいくらドキュメンタリーを作るためとはいえ、ヤバイ量の砂糖を摂取するなんて自殺行為に近いと思ってその無謀な実験計画には最初から目を疑った。
普段砂糖を摂取してる人ならまだしもほぼゼロからなんて!!

お話は最初、オーストラリアが舞台であったが、色々な取材のために砂糖大国アメリカに渡った時からのエピソードがヤバイ。
特にマウンテンデュ一日12本!!OH NOなアメリカのとある地域の実態には震える。

太る原因や体調を崩す原因を提供しまくっといて、いざというときは「消費者の自己管理」という逃げ、与えといて笑
砂糖漬けにしといて笑
こわーい大企業って思うけど、やっぱり消費者が大勢で選択するってことの方が早いのかも。
だれも買わなきゃ作らないはず
虫歯、味覚障害、多動症現代の子どもたちが抱える原因は少なからず砂糖にあるのだろう。
健康被害の全ての原因が砂糖にあるわけではないけど、健康への入り口として砂糖を減らすのが一番簡単だということは明白に分かる。
でも一番説得力があったのは、砂糖にまみれた生活をたった一カ月続けたデイモンの顔色が青白く、表情がなくなり、徐々に老けていくのが怖かったかな。

ラストの歌とかも含めてふざけてて、子どもも引き込まれる作りにしてるのも好感持てる、ポップなドキュメンタリーでした。
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