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ジーサンズ はじめての強盗のkochabのレビュー・感想・評価

4.5
キャストの話をする前に、まずはシナリオ、脚本面を。これが上手く伏線回収できていたりで、良くできていましたね。各キャラをいろいろスポットを当てながら、あ、この人こうだったんだ、みたいなところを含めて、最後まで持って行った辺りは観ていて飽きなかったですね。途中はスパイ映画でも観ているような仕込みシーンまであり。これだけでもなかなかポイント高し。

そこに3人の俳優が入るのだからおもしろいですね~。名優と言っても舞台ではなく映画ですから動作などは何気ない感じなのですが、そこを画面を止めて、写真のようにしてみたら笑顔などの表情が豊かで、そしてなにより艶、色気があると思います。この辺が名優の名優たるゆえん、でしょうか。私がカメラマンなら「あ、ここイタダキ。あ、こっちも」みたいな感じになっているでしょうね。
主役は今回はマイケル・ケインですね。日本の広告用にはより人気のある順に並べ替えた感じはありますね。
後、キャストの妙、と言うところではFBI捜査官役のマット・ディロンですね。二枚目だけどやっていることは三枚目、みたいな。顔がいいだけに、余計に喜劇的な意味合いも含めた配役になっていますね。

しかし、強盗、そのものはやはり違法ですから、本来ならばあまり誉められて感じはしませんが、それよりも今風として、リーマン・ショック以降、と言うかそれよりもサブプライムローン問題を起こした銀行、金融界がホント~に嫌われているんだな、と思います。反銀行無罪、みたいな。勧善懲悪にはなっていますが、底流には痛烈な批判が流れているんだな、とも思いました。
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