緑青

ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐの緑青のレビュー・感想・評価

3.8
邦題はどうした。ジュード・ロウ、あなたが天才だよ……。屋上のシーンはなんだか異常に解像度が高く受け取れて、知らない街で自分の輪郭を確かめているときのあの感覚や、夜明けの街の目覚めの匂いまで伝わってくるようで、編集者の言葉とともにボロボロ泣いた。「恋に落ちる」ってこういうことなのか、と思うほど何かを作ることにのめり込む感覚を知っている人はきっと他人事ではいられない映画だ。人生で意味のある言葉を紡げたその時に、編集者は帽子を脱ぐのですね。他の文豪のキャスティングも最高。映像のライティングが的確で美しく、鉛筆が紙を走る音に故郷を感じます。
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