警察官である主人公が癌に侵され、自らの遺族年金を同性パートナーに譲ろうとするも、そこに立ちはだかる法の壁。それに立ち向かう実話を基にしたヒューマンドラマ。
まず主人公役のジュリアン・ムーア。前半の男勝りな体当たりの姿勢で犯罪に挑む警察官としての姿と、後半の癌に蝕まれ、息も絶え絶えで弱っていく姿が対照的で、彼女の演技の凄さを感じました。
そんな彼女を愛し続け、分厚い法の壁に挑んだパートナーを演じたエレン・ペイジの切なさを含んだ演技に心打たれます。
スティーヴ・カレルの存在感も半端無いですね。出番そこまで多くないのに、かなり印象に残ってる。笑
同性愛、癌という重病、法改正への戦いと重いテーマが並んだ作品ですが、どんな状況でも常に前を向いた主人公たちの姿に暗さは感じさせません。
2人の思いがやがて多くの人を引き込んで、手を取りあって挑むようになり、ラストでは安堵と温かみに満ちた気持ちになります。
時間も短く、無駄は一切ないので多くの人にお勧めしたいと思える秀作ですね。