もやし

ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気のもやしのレビュー・感想・評価

5.0
連投ほんとすみません。完全に映画フリーク… でもこの2日でだいぶ正気が戻った。



正直泣きましたよお…
てか末期ガンはほんとやめて… 色々思い出しちゃうから…



バリバリの出世コースの刑事である女性は同性愛者であった。パートナー法に乗っ取り手続きをしパートナーの女性と一緒に生きていたが、末期ガンであることが判明する…
遺族年金を残したいが、正式な家族でないと年金は下りないという。パートナー法の解釈を広げればできないことはないのだが、一度それを許可してしまうと不正受給の引き金になるし(最もらしく理由をつけるならね)、保守的な地域でもあったので議会はそれを却下。



二人の出会いから全てがいちいちドラマティックで、特別な台詞とかがあるわけじゃないんだけど、二人の表情がね。
二人の恋愛は見てるだけでドキドキする。
どちらもかっこいい系の二人だからどちらが主導権を握るのか問題とか面白かった笑


価値観が全然違う二人だけど、遺族年金を残したいという思いと、遺族年金なんかどうでもいいという思いと、それをお互いに真摯に伝え合って理解し合っていくところは二人の迫真の演技もあって泣いちゃう。I love youの言葉が重いぜ…



なんつうか見てるとね…
ほんと同性愛の問題って、難しいんだね。
あからさまにどうこう言ってくる人は昔よりは少ないんだろうけど、結局社会で生きていくには同性愛を気軽に肯定なんてできない社会の仕組みというか、あるね。あまっちょろい正義感だけじゃ全然無理。




茶目っ気もある映画で、同性愛協会の理事長をスティーヴ・カレルが演じてるんだけど、いつもの調子で超オープンなゲイをやってて正直笑っちゃう笑
デモ行進したり議会に乗り込んで同じ掛け声連呼して場を破壊したり笑

二人の職場の感じも色々ありながらもクスッとしちゃう優しさがあった。




二人は社会的な先駆者になったから映画にもなったわけなんだけどね。
でも個人的な思いを一番に考えて映画にしてるのがとても伝わってきて、とても好きな作風でした。
終盤の二人のやり取りは…もう…駄目だあ…見てられない…
ラストの回想からの彼女の表情、の流れは名シーン…

世の中は不条理だ、の一言で片付けてしまう自分の癖を直そうと思いました。
もやし

もやし