ハレルヤ

ビリー・リンの永遠の一日のハレルヤのレビュー・感想・評価

ビリー・リンの永遠の一日(2016年製作の映画)
3.7
イラク戦争の英雄として凱旋帰国した米軍兵士の主人公ビリー・リン。彼が抱える心の痛みを現在と過去の交差で描き出す反戦映画。

戦争によるPTSDを取り上げた映画は過去に「ディア・ハンター」、近年でも「アメリカン・スナイパー」や「マイ・ブラザー」などが挙げられます。

正直それらの作品と比べたら特別インパクトのある作品ではありません。それでも「ブロークバック・マウンテン」のアン・リー監督らしく静かながらも登場人物の心情の描写に焦点を当てた作風で、確かな見応えを感じさせてくれます。

ビリーを演じたジョー・アルウィンの控え目でありながら、苦しみと悲しみを表現した演技に引き付けられました。彼以外にもクリス・タッカー、ヴィン・ディーゼル、スティーヴ・マーティンなど、名の知れた俳優陣が脇を固めているのも注目です。

兵士たちにとっては殺すか殺されるかという命を懸けた戦地での出来事。それを美化して、金を絡ませようとするメディアや周囲の人間たちの醜悪な一面もしっかりと捉えています。

全体的に見るとちょっと地味な感じのせいか、日本ではビデオスルーとなった本作。先日のBS放送で見れましたが、よく放送してくれましたね。笑
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