Aya

提報者 ES細胞捏造事件のAyaのレビュー・感想・評価

提報者 ES細胞捏造事件(2014年製作の映画)
3.7
こんな素晴らしい映画をもっとちゃんと公開してよ!
見てる人が少なすぎる!
これ観客のせいじゃないから。

この映画の大事なキーワード

「真実こそが国益だ」

元々は国益側だった医学博士がしていること(この場合は思わせぶりな希望、とでもいいましょうか)が真実ではない、と言い張る人が出てきて、物語は走り出す。

まぁ、人を救う画期的な細胞の発見、ということで日本人どうしてもSTAP細胞の話が頭にありながら見ちゃうよね。
同じ2014年公開だし。
でもそれははっきり言って負の作用にはならないです。
逆に件の事件があったから捏造の仕方とか細胞に関して詳しく見れるかもねw

登場人物のみんなが自分の役割を逸脱しないため、関わる人は多いのに非常に綺麗にまとまっていると思います。

わかりやすく言うと信念を変えない。
一度変えたらグラグラしない。
その枠から出ない。
図式的とも言えるけど、正義感強い人がきちんとそれを貫くのはかっこいいじゃないですか?

渦中のイ博士だって志はきちんとあったんだよ。
あの流した涙が私は嘘だと思えない。
あの自殺未遂したあいつはそのまま死・・・と思ったことは内緒(汗

役者さんの話は尽きないけど最近公開された映画でいわゆる敵、役をやってた皆さんが逆にとても良い役で出てるのもなんかいい。

特にユ・ヨンソクの佇まいがたまりませんな!
一度は決心して(しかも超泣ける秘密が!)証言するものの、病気の娘や妻の事も大事だけど、自身も医学人として人を救うための正義感との狭間で揺れ動いてしまう。

パク・ヘイルも本当に良い俳優さんになったね(T ^ T)
「慶州」とも「ブーメランファミリーともなんやったら「ウンギョ」(?)ぜんぜん違う!
マスコミに囲まれてエースちゃんをすっと隠したのカッコよかったよ〜。
良い上司が受け継がれる瞬間を見た。
酒に酔って火炎瓶投げてたのが懐かしい!

医療事故(無理な手術による後遺症)から始まり、違法な卵子提供、幹細胞偽装疑惑、権力側の圧力、そしてマスコミの在り方とどんどん事が大きく多様になっていきます。

でも主人公を含めた「PD追跡」クルーの根底にあるのは、真実を追い求め、それを国民に提示する。
この一点のために疑わしきは調査する。この姿勢の強さですよね。

真実こそが国益であり、それを判断するのは国民である。
そのために自分たちが欲しいのは真実だけ。
カッコいいぜ。
上がるぜ。
泣けるぜ。

途中韓国っぽい過激報道やそれを逆手に取った同情票集め、デモや嫌がらせにも全く屈っしない。
ある意味超人的ではある。

そして手のひらを返したように開き直るマスコミや、そのまんま受け取る国民の姿も簡単な奴らだなぁ、と思うけど日本だってそうじゃん。

そして1番の問題が日本語タイトルが読めない私の脳みそねw
Aya

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