でしょうかな

提報者 ES細胞捏造事件のでしょうかなのレビュー・感想・評価

提報者 ES細胞捏造事件(2014年製作の映画)
3.6
調査報道番組のプロデューサーであるユンは、かつてイ教授の下で働いていた研究員のシムから、ヒトの体細胞からES細胞の作成に成功したという教授の話は真っ赤な嘘だという告発を受ける。

2014年には日本でSTAP細胞問題が起きたが、その9年前に韓国で起きたES細胞捏造事件をモデルにした作品。色々と既視感のある展開だが、日本と大きく違うのは、報道機関の姿勢ではないだろうか。STAP問題では大手報道機関がネットに追従する形となったが、この事件では大手報道機関が率先して取り上げている。その違いが日韓の社会の差なのか、9年でネット環境が発展したからなのかは分からないが、STAP問題で出遅れた大手マスコミは十分反省してほしい。

映画だが、内部告発や報道の意義、世論の怖さなどはよく描けていると思うが、捏造問題への踏み込みが甘いように思う。題名が題名なので報道寄りなのは仕方ないが、捏造の理由については一言触れられるくらいで、番組が放送されてからの教授はほとんど登場しないのが結構不満だった。
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