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クリーピー 偽りの隣人のヨウのレビュー・感想・評価

クリーピー 偽りの隣人(2016年製作の映画)
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まさかこんな鬱映画だとは思わなんだ…
新しく引っ越してきた仲睦まじい夫婦。何処か気味悪さを感じさせる隣人。掘り返される未解決事件。当たり前の生活を密かに蝕む狂気。平和な空気感から一気に地獄へ突き進む展開が凄まじいったらありゃしない。受け入れられない異空間に生気を吸い取られる心地がした。繋がる点と点。変転する立場。深まりゆく闇。陰湿な手口の応酬の果てに突きつけられる顛末模様。救われたようで救われない。払拭できぬ禍根とアイツの微笑みが最悪の後味を残す。香川照之の恐ろしさが脳内にこびり付いた。まさに悪夢。観終わった直後は沈んだ気持ちになったが、謎の余韻が次第に私を苦しめる。こりゃあ問題作だ。いろいろ書いたが今作は香川照之のための映画だということを最後に強調しておきたい。
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