サイコスリラー。直球でした。
香川照之演じるサイコパス西野。この男が捕らえている家族たち。苦しめられているはずなのにそう感じない。なんだろう。これを見ている間終始全員の感情がわからなかった。誰にも感情移入することができずにラストを迎えたんです。ドキドキやハラハラとかそういう気持ちよりも、ただ重く暗い。そんな感じで話が進んでいきました。最後に康子が泣き叫ぶシーンで、ようやく人間の感情がこの映画の中に生まれてきたような気がしました。竹内結子のラストの演技は最高でした。ラストを迎えた頃には、冒頭の高倉がなぜ警察を辞めたのかだとか、野上の存在とか、何もかも忘れかけていました。
この映画を見ていて思い出したのは、「ファニーゲーム」でした。監禁されている間に抵抗できないあのもどかしさ。クリーピーでもずっとそんな気持ちで見ていました。西野に対してなんの抵抗もできない苦しさと怒りを見ている側に与えてくる。
何よりも最後に感じたものは、西野よりも澪が一番サイコパスみたいじゃない。。。
ちなみにどうしても東出くんの演技は私は好きではないようです。
とにかく胸糞悪くなる映画でした。