街から離れ、タイの奥地にある水上分校(小学校)に赴任した男性教師ソーンは、前任者の女性教師エーンが忘れて行った日記を見つける。日記を読んで生徒との接し方を学び、成長していくなかで、次第に、一度も会ったことのない女性教師に惹かれていく——。
ソーン先生とエーン先生、2つの異なる時間軸の話が、平行して進んでいく。現在と過去の時差のあるカット割りはテンポが良くて、引き込まれてしまう。
後半になって、2人の時間軸が一つになったかと思ったのは束の間、2人は見事なまでに、すれ違ってしまう…(※タイトルに「すれ違い」と入ってるのは伊達ではない)。
タイのすれ違いの映画は、「彗星」も「入れ替わり」もない。シンプルで、そして、これ以上ないくらいピュアなラブストーリーだ。
また、生徒と先生がテストのために頑張る姿や、不登校の子を呼び戻すために奮闘する姿は、しっかりと“学校映画”もしている。この生徒たちの行動の一つ一つが可愛いくて、ほっこりする。この映画の見どころの一つだ。
期待を裏切らないラストで、観終わった後も、幸せな余韻がずっと続いている。