ラッキーマウンテン

永い言い訳のラッキーマウンテンのレビュー・感想・評価

永い言い訳(2016年製作の映画)
4.2
どうしても仕事終わりに見たかったのでちゃんと公開していた期間ではタイミングを逃して見られなかった。
20:45を設定してくれた早稲田松竹ありがとう。

個人的に、この手の静かで色調抑えめで淡々と進む日本映画は大の苦手。
しかしこの作品はそれらの映画の死骸の山にそびえ立つ、他とは一線を画した映画だった。
冒頭から「はい皆さん、この人がクズですからね〜」と矢を浴びせてくる。
ところどころで「はいここ綺麗なカットですね、ポストカードにしたいですね〜」という場面や
「はい傷にお塩塗りましょうね〜」と心を抉るようなやり取りを挟み込んでくる。
それらを能面のような顔で淡々とやってのけるような映画。
建前文化が異常に発達した日本ならではの作品だと思う。

見終わった後、日本アカデミー賞が発表されていてこの作品は受賞していなかった。
配給元には気の毒だけど、受賞していなくて良かったと思う。
「アカデミー」なんて借り物を貼り付けた賞は相応しくない。
日本カンヌ映画祭があれば良かったのにね。受賞作品ほぼ0だろうけど。

一点気になったのが、終盤に署の前で別れた直後、◯ー◯をかけたかどうか。
なんとなくかけたように見えたんだけど確証が持てない。
かけたかかけてないかで主人公の精神的歩幅が変わってくるからここはハッキリさせたい。原作読めば解決するのかな。

最後にどうでもいいけど、ちゃぷちゃぷローリーは輸入アニメと国産アニメ、どっちの設定で作られていたのかが非常に気になった。おわり