荒野の七輪

永い言い訳の荒野の七輪のレビュー・感想・評価

永い言い訳(2016年製作の映画)
4.0
「あの人は自分を必要としてくれてる」とか「あの子は性格良い」とかいうのは主観的で勝手な妄想でしかないんだよなぁ…と。
それが「妻を亡くした作家の津村」を物語として消費しようとするテレビマン達のあのシーンに象徴されていたような気がします。

妻の死から逃避するための疑似家族。そこから必要とされなくなった津村の皮肉な振る舞いには正直共感してしまいました。
あと、時間の経過や亡くした者への愛惜を伸びっぱなしの髪の毛でそれとなく匂わせてたのが凄く良かった。冒頭のシーンと終盤のあかりちゃんが自分で髪を切るシーン(切ない…)がより印象に残りました。
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