silonica

永い言い訳のsilonicaのネタバレレビュー・内容・結末

永い言い訳(2016年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

こんなことを言うとたくさんの人に怒られるかもしれませんが 思うところはもちろんあれどなんだよ迎合する美談かよというか なんというか 暗部が浅くてムシャクシャしてしまった ハナから良い話を見るつもりで見ればよかったんだろうけどゴールデンタイムのドラマっぽかった
たとえば息子が父親に向かって「良い父親ぶるくせに話もまともにできない、嫌だ、お父さんみたいになりたくない」というシーン ああいう感想を抱いて当然と思う けどその直後に父親が事故にあってしまったせいで「最低なことを言ってしまった」という流れになって、父親も父親なりにもがいてるんですよ〜というまあそうだろうという感じの仲直り、そもそも不倫セックスをしていた最中に妻が死ななければというのが通ずるところで、愛が経年劣化することも当然の壁であるのに、自己嫌悪に便利なタイミングで不運が重なったことでむしろ本質から遠ざかる人間の映画に思えた
妻の事故の話を書籍にはしたくないっていうのもパーソナルな問題なんだから当然、それを商業に使うかということは色々なトピックと別問題であるのに、書いたことで折り合いをつけて乗り越えたかのような流れがあり、あの嫌な奴らを嫌だと思えるままの冷静で、冷静にしてはナイーブなもっくんでいてくれ 良かった点は、共通意識・認識に思いを馳せるためのフック自体は垂れ下がりまくっている上手さ
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