やまとも

永い言い訳のやまとものネタバレレビュー・内容・結末

永い言い訳(2016年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

タイトルの意味を考えさせられた映画。
妻が死んだ時、不倫をしていた主人公。
妻の友人の子どもたちを面倒みていく=自分の不倫に対する償い?無意識に罪悪感、自己嫌悪感を消そうとしていた?
マネージャーの、子どもの面倒を見ていると自分がクソ野朗だったことが帳消しにされる気がする、という言葉。
自分がダメな人間なのは名前のせいだという言い訳。子どもがいないのは妻は俺の子どもを欲しがらなかったという言い訳。死を忘れるのも子どもたちのためだという言い訳。今までもこれからも言い訳をしていくであろう主人公。
子どもたちが離れていくことに無意識に孤独を感じている主人公が印象的。
妻を愛していなかったようにみえるが、髪をずっと切らずに伸びていくのも彼にとって妻が大事な存在であったことに気付かされる。
妻の最期の言葉である、後片付けよろしくね、がラストシーンで回収されるところは、予想はできたけど感動。
人生は他者だ。という言葉。他者がいなければ成り立たない自分の人生。失くしてから気づく。
自分を愛してくれる人を大事にしなければ、僕みたいになる。
竹原ピストルも、一見優しい父親にみえるが、子どもたちをきちんと見ていない。
登場人物それぞれが人間味溢れていてよい。
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