このレビューはネタバレを含みます
「カンフーは殺人技だ。人殺しの技なんだよ」という言葉がなんだかアクションのエクスキューズみたいに聞こえる。で、この台詞と真逆の「殺人技」にはあまり見えない、まるで“舞踏”のような外連味たっぷりのもの凄いアクションが展開される。
まあ物語はアクションのオマケぐらいなかんじですごく雑。適役の奥さんの死がストーリーに直接関係なかったり、「この拳を封印して」と彼女に言われても、死ななきゃいいだろってぐらいにドニーイェンはガンガン人を殴りまくる。だからこちらとしては「まあ好き勝手やってくれー」となる。そんなことが関係してか、ドニーさんは途中から前園に見える瞬間がある。
ちょっと思ったのは、香港・中国合作のためか韓国映画と違って、どんな不手際でザルのような仕事ぶりでも警察機構を無能扱いするような茶化した描き方をしない。これは香港が“統治”されてからなのか。そーいえばドニーさん演じる主人公は「中国本土からきたカンフマスター」というものだったな。
