まつき

ザ・トゥルー・コスト ファストファッション 真の代償のまつきのレビュー・感想・評価

3.9
ユニクロやFOREVER21などの、大型チェーン低価格アパレルショップが展開する「ファストファッション」。確かに安くて魅力的だけど、安い分だけ代償があるよ。規模がでかいだけに、代償はとんでもなくでかいよ。環境破壊、めちゃくちゃだし、人、たくさん死んでるよ。というドキュメンタリー映画。

価格が安いということは、当然製造コストが安い。
作っている人たちは、発展途上国の人たちで、そりゃぁもう賃金が雀の涙。ろくに生活ができないほど。給料を月160ドルにあげてくれとデモを起こすも、警察に弾圧され死者が出る。

労働環境も悪い。職場のビルに亀裂が入っていて、「さすがにこれ危険ですよ」と管理者に訴えるも、無視される。そのビルはやがて倒壊し、そのとき仕事していた人が大勢亡くなったのだとか。

工業廃水や、木綿の農薬で、病気になり亡くなった人も。

価格が安さが、消費者側が「安いからたくさん買っちゃおう。気に入らなかったら捨てればいいし。」という発想にさせる。こうした現実があるというのに。そして負のループ。

話はやがて、「経済システム」の話になる。
経済成長が正義とされ、とにかく物を売ろうと、物質的幸福を煽ってきた。たくさん物を作って、たくさん売って、たくさん捨てさせた。では、地球の資源はどうなるの?気づいてないかもしれないけど、すでに限界を越えているところもたくさんあるよ、と。

この世界全体の「経済システム」を一度見直して、再構築しなくちゃいけないんだ、と経済学者(だったかな?)が熱く語る。このとき、私は、今年9月に観た映画「シャーリー&ヒンダ」を思い出した。90歳のあのおばあちゃん達もまさに同じことで必死になっていた。

さて、じゃあ私たちに何ができるのか。
ファストファッション利用してもいいけど、買ったものは大切に使おう。
環境のことを考えている企業の服を買おう。
仕事をする上で、何かをしてもらったことに対して「対価」を考えよう。
などなど、いろいろできることはありそうだ。

血に染まった服を着て欲しくないです。と涙ながらに訴える女性の顔が忘れられない。