鷺宮テラス

13時間 ベンガジの秘密の兵士の鷺宮テラスのレビュー・感想・評価

4.2
紛争に関する映画に使う表現ではないし不謹慎かもしれないけれど面白かった。
前半は襲撃された領事館、後半は追い詰められたCIAの基地が舞台。

大使を救出するために主人公ら6人の特殊部隊が突入するのだけど観ていても状況がよくわからなくて誰が味方で誰が敵なのか見分けはつかない。そうかこれが戦争なのかと知らない景色を見せてくれた前半がお気に入り。

後半はとにかく、とにかく!援軍が欲しい、イタリアやドイツから空軍が待機しているけど権限や許可がなく出撃できないもはや何のために戦っているのか、誰(どの立場にいるのか)と戦っているのかも主人公たちと私たち観客はわからなくなってくる。生きるために戦う。戦場にあるのはそれしかないのだと思い知らされる。

この頃には既にドローンが使用されて完璧に状況を把握しているのね。




個人的なメモ。
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リビアの首都はトリポリ、ベンガジとは湾岸沿いの都市。2011年に長くリビアの政権を握っていたカダフィがアメリカ率いる爆撃で死に、欧米とはある種異なった政権が陥落した。

オバマ政権(ヒラリークリントン国務長官)とCIAは現在のISISとなる反カダフィ勢力を支援していた。

CIAは反カダフィ勢力に流していた武器を買い取るとともに武器が闇市場にながれるのを監視していた。

そして2012年にスティーブンス特命大使がリビアを訪れ領事館に滞在中に襲撃事件が発生する。
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領事館とCIAの基地とは離れており、この作品の主人公はCIAに雇われた6人の特殊部隊。

今はどの国も領事館を撤退し荒れ放題のリビア。カダフィがいた頃の方が良かったかもしれない.....
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