このレビューはネタバレを含みます
気の向くまま暴力に明け暮れる泰良。そこに何か目的とか欲望はなく「なんとなく」殴っている。その芯の無さは、理由づけて理解できるものではない。裕也は「一度女を殴ってみたい」という力への憧れがあった。だから気まぐれに生きる泰良のようには生きられず、またそれに振り回されていく。理解しようとした点が間違っている。
那奈もお金がないから万引きしているわけではなさそうだし、彼女も気晴らし(ディストラクション)で動いている人間。
地方の中高生ヤンキー像がもうドンピシャ。
淡々とした暴力描写は遠くから傍観している目線。途中から暴力との距離が近くなる。