一昨年、すごい話題になってたのに、重たそうだなぁ、と思って見るのに二の足を踏んでた「ディストラクション・ベイビーズ」をやっと鑑賞。
怒りや苛立ちを表す音楽がいい。
始まってすぐ、ケンカ、けんか、喧嘩。
理由はない。ただただ、獲物を見つけては殴りかかる。
これ、2時間ずっとこれなのか?
ほとんど台詞なしなのに、柳楽優弥の存在感は圧倒的!
菅田将暉は、菅田将暉史上、最低のヘタレ!
柳楽優弥の弟が村上虹郎というのも納得のキャスティングだし、他にも北村匠海、池松壮亮、小松菜奈とすごいメンツ。
見ているだけでも2時間、暴力に晒される感じは「セッション」みたい。「暴力」に特化した作品なら「この男、凶暴につき」とか「ああ、荒野」だって同種の緊張感はあったけど、「暴力」で始まり「暴力」で終わる、「暴力」以外何もないってのは恐れ入った。
コーエン兄弟みたいなものを作りたかったのかね?
柳楽優弥の存在感はすごかった! 2時間、緊張しっぱなしで、実はたいへん楽しんじゃった。ただ、もう二度と見ないだろうし、好きでもない。
無軌道な暴走の顛末くらいは描いてほしかったかな? アメリカン・ニューシネマみたいな、忘れられないラストシーンとかあったら、もっと違ったかも。
あれで許されるわけはないし、なら、あれで終わる意図はなんだったんだろう?