ベルサイユ製麺

俺たち ポップスターのベルサイユ製麺のレビュー・感想・評価

俺たち ポップスター(2016年製作の映画)
4.0
…自分もコナー4realには凄く影響受けたよ。皆が言うように1stアルバムは最高だった。全てが入ってた。勿論ファッションもヤバイ。前身のstyle boyzのロゴTシャツに憧れたよ…。

ちょっと!好きモノの皆さん!ジャド・アパトー制作物ですよ!!!大好物でしょ?えーえー、存じてますとも。
ジャド・アパトーといえば、明け透けで、嫌なとこが痛々しくリアルで、くだらない破壊的ギャグ満載で、しかし愛に溢れかえった作品を量産して来た、超信用できるボンクラ監督です。監督では無く制作に回っても、自身の作品とおんなじような出来栄えになってしまう事でもお馴染みですね。
ただ、今作は今までの作品と幾分テイストが違いますよ!主人公はDT中年でもこじらせ女子でも無くて、超売れっ子のHIPHOP〜R&Bシンガー、アメリカっぽく言えばROCKSTARって感じの若者なのです。で、設定から想像出来る通り、彼ったら超セクシーで超・超どアホウなのです。そうなると彼のスタッフもイエスマンのアホしかいなくて、アリーナを埋め尽くす観客ももれなくアホウ。更に今作、所謂モキュメンタリーのスタイルで作られてます。“キャリア初期、伝説のトリオstyle boyzからソロシンガー・コナー4realに至る輝かしい奇跡の記録”と言った感じ。結果、ツッコミ無しの86分ドあほうオンステージです!!短めに思えますか?大丈夫、ボツシーン集が40分以上有りますよ!
元々R&Bのリリックは酷く感覚的な物が多い印象ですが、今作のオリジナルソングはホント酷い。バロウズが五歳の時に作った散文詩みたいな壊れっぷりです!金でドブを埋めるようなゴージャスなPVも良い!会話のギャグも良いのですが、やっぱり今作は音楽周りのバカっぽい描写が圧巻です。
あと、HPとかで確認して頂きたいのですが、カメオが凄いです!洋楽に相当疎い自分でも分かる人しか出てません!マジで超売れっ子のアッシャーだのファレルだのが「あいつはヤバイ」とか「影響受けた」だのインタビュー(漫画「ブルージャイアント」でよくあるヤツです)で答えてるのが、流石スター様の余裕って感じで好印象ですね。
『スパイナル・タップ』とか『ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッド』みたいに、ミュージシャンを題材にしたモキュメンタリーに良作が多いのは、彼ら独特のFantasicな佇まい、というかUsankusasaに依るものなのでしょうか?褒めてます!
ギャグを文章で説明しても全く伝わらない(どころかつまらなく感じる)と思うので、是非ご覧になって下さい。全くタメにこそなりませんが、ひょっとすると一瞬くらいは悩みを忘れる事ができるかもしれませんよ⁈
あ、警告!ジャステ◯ン・ビ◯バーのファンの方はご覧にならない方がいいかもしれません…!
レッツ・ドンキーロール!!!!