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バーニング・オーシャンの創のレビュー・感想・評価

バーニング・オーシャン(2016年製作の映画)
4.0
遅れを取り戻すため、コストを削減するため、必要な安全テストを省いた結果、
取り返しのつかないとんでもない事態になって、工期の遅れも省いたコストもちっぽけなものになってしまう。

どエライヒトが、主人公に、
俺はお前より大きな問題を考えなきゃいけないんだよ。
お前が言ってる施設の些細な不具合とか、安全優先とか、ちっちゃ過ぎて笑えるね!

みたいな事言うんだけど、ある側面では正しいと思うんだよ。

みんながみんな、安全を優先し過ぎて会社に損益が出たら、
それはみんなの会社の存続、みんなの生活に影響が出る事態を招くかもしれないのも事実ではあるんだよ。

ただ、そこで必ず考えなきゃいけないのが、何かを切り捨てた結果、
もっともっと大きな問題を招く可能性はないか。ってことなんだよ。

今回なら、テストを省くことで削減出来た時間もコストも、
結局は大事故という結末でその何十倍もの損を出す事になってるんだから。

本当はさ、現場の意見をきちんと取り入れて、その上で管理するのが上の人の仕事なんだよ。
きちんと話を聞いた上で、あらゆる可能性を考慮した上で、
何を切り捨て、何を生かし、その上でどうやって会社の損を最低限に抑えるか。

こういう、現場の事を知らない奴がかき回して最悪の事態を招く系、
(邦画の代表は八甲田山だよね、洋画はなんだろう)
たくさんあるのに世の中からこういう事は無くならないね。

安全とコストのバランス、現場と管理のバランスってそんなに難しい事なのだろうか。

下っ端の私には難しさがいまいちピンと来ないなぁ。
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