ドント

バーニング・オーシャンのドントのレビュー・感想・評価

バーニング・オーシャン(2016年製作の映画)
4.3
2016年。素晴らしい。ムチャクチャよかった。Pバーグ×Mウォルバーグ×実話モノの取り合わせに外れなし。2010年に起きた米国史上最悪の石油掘削施設事故の映画化。
前半で現場をぐるり見渡しつつお仕事ぶりをテキパキ見せながらフラグをおっ立てるスムーズさも見事だし、いざ後半はすッさまじい臨場感で観客に事故の追体験をさせる。「史上最悪」と呼ぶにも生ぬるい、この世の終わりのような映像が立て続けに現出。海から吹き出した石油が縦横無尽に暴れ回り建物と人間を蹂躙する。そしてついに火が。圧倒的。ひたすら圧倒的。
前半の緑と明と静から一転、後半は真ッ赤と黒の闇と爆音。痺れるような作り。事実に溺れず映画(フィクション)としてコントロールできているが故の映像力に溢れている。終幕に実際の映像を見せるのが『パトリオット・デイ』と同じでちと安直さを覚えるものの瑕瑾というものだろう。これは映画館で観たかったな……。
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