カテリーナ

バーニング・オーシャンのカテリーナのレビュー・感想・評価

バーニング・オーシャン(2016年製作の映画)
3.7
満身創痍のカート・ラッセルが体現するもの

ピーター・バーグ監督にはキングダムやローンサバイバーで度肝を抜かれた 今作も国内史上最悪の海底油田爆発事故を再現する 当時の石油採掘施設で起きた事故を徹底的なリアリズムで描く

施設内でシャワーを浴びているカート・ラッセルが爆発事故に巻き込まれる 当然裸の状態で木っ端微塵に砕かれたガラスやその他諸々の破片を身体中に浴びてしまう 不運という言葉で片付けるには余りにも悲惨 思わず目を背けた
海底油田爆発事故の爆発のリアリティや
石油採掘施設が次から次へと火に包まれ
崩れ落ちる様の迫力その規模の大きさには言葉を失う それに加えて
爆風の凄まじさや恐ろしい凶器に変わるガラスの破片の恐ろしさを知る
施設内の作業員が頻発する爆発の中命を懸けて被害を食い止めようとするが 利益や作業の進行状況しか頭に無い幹部連中がそもそもの元凶 安全性を重視する作業員の敵はここにもいた
満身創痍のカート・ラッセルが潰れた片目で凝視する先にジョン・マルコビッチが蛇に睨まれた小動物のように目をそらす 彼が引き起こしたと言っても過言では無いこの史上最悪の爆発事故を目の当たりにしてカート・ラッセルの無言の攻撃を受けて何を感じたのだろうか

エンドロールで実際にこの事故で命を落とした11人(確か)のスチールが流れる その事実を映画によって1人でも多くの人に届けることの意義を強く感じる
カテリーナ

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