こむぎ

かごの中の瞳のこむぎのレビュー・感想・評価

かごの中の瞳(2016年製作の映画)
3.7
ジーナは今まで献身的に支えてくれた恩があるし、
ジェームズは自信の無い自分から彼女が離れていってほしくない。
だからお互いに感じる違和感を段々言葉に出さなくなっていて、
怒っても不機嫌になるだけ。
もっともっとぶつかって喧嘩すれば、
また違った結果が生まれていたのではないか。
感情を内に秘める作り方になっているからこそ、
見終わった後に
「何であそこであの行動したんだと思う?」
「あそこでどう感じてたんだと思う?」
と言った議論や想像を巡らせることができた。
見えるようになって好奇心と自信が高まっていくジーナだからこそ、
現状に満足しておとなしい夫がつまらなく感じるのも分かるし、
今まで献身的に支えてきて絶対的に信頼してくれた妻なのに、
自分の嫌がることをしているように感じる夫の気持ちもわかる。
この映画は、目が見えるようになるっていう大きい出来事だったけど、
日常生活の小さなことで歯車が狂うってあることだよなーって考えさせられる。
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