つぼ

かごの中の瞳のつぼのレビュー・感想・評価

かごの中の瞳(2016年製作の映画)
3.0
質感の変化が、尋常でなく切実に作られているので、衝撃に耐えるように、ずっと体に力を入れて観ていた。目が見えなかった時もキラキラで純粋な世界の中に生きていたわけではないので、点数的な変化ではなくてあくまで質感的な変化として、進んでいった。
目が見えないときの感覚(自分にしかわからない世界、見えないものがかえって視覚的に変換されている様々の像、外から見られることで自分の世界が突然消える感覚)、目が見えるようになったときの感覚(情報のクリアさ、情報量の変化、実体のあるものの比率の増加)、自分が増える感覚(姉との比較で見つかる本来の性質かもしれないもの、不誠実な性質)、夫との距離感(取り残される、縛られる、シェアする部分が減る)。
つぼ

つぼ