Yoko

レディ・プレイヤー1のYokoのレビュー・感想・評価

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)
3.9
VR技術が発達した近未来。
ゴーグルをかぶればどんなキャラクターにもなれる夢の世界の創設者が残した莫大の財産と世界の覇権を得るべく、挑戦者たちは数々の試練に挑む…。


見たことあるキャラクターがふんだんに盛り込まれた序盤の圧倒量のイメージの連続はIMAX3Dだったら尚良しなのだろうと普通の2D字幕を観ながら思ったものの、それでも全編を通してお祭り感覚を味わう点では申し分ない。
面白さの裏にある『コングレス未来学会議』を彷彿とさせるディストピアはさほど悲惨ではないが、それを際立たせているのがまさに今存在している「VR」という技術であることが妙な説得感を持つ。
話としては「書を捨てよ、町へ出よう」を批判的にとらえたような、「書を携え、町へ出よう」といったところか。
以下についてはただ悪いとは言えないけども、今作のヲタクやナード的キャラが現実に割と順応しているためにマイノリティ感は薄く、もはや一般人がマイノリティを演じてる感はやや否めない。
きれいな部分だけを抽出して大衆向けにした演出はテンプレ通りで、ちょっと都合がよすぎるというか。
もちろん、こうすることで間口が広くなって色んな人が楽しめる作品になっており、自分もご多分に漏れずそのうちの一人ではあるものの、大衆に媚びない話の展開でマイノリティの物語を描き切ったデルトロはもしかしたら今作嫌いだったりするのかなと妄想。
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