さいらー

レディ・プレイヤー1のさいらーのレビュー・感想・評価

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)
4.8
スピルバーグはいつだって僕らオタクの味方だった。今でこそオタク文化には陽の光が当たっているけれど、昔はもっと暗い世界だった。日本在住の僕が子供だった時でさえそうなのだから、スピルバーグの人生でのオタク文化なんてのは、本当に下に見られていた事だろう。オタク文化を取り巻く世界は、ここ20年ほどでとても大きく変わった。
そんなスピルバーグが「僕たちが人生をかけて愛したものはやっぱり最高だよな」って語りかけてくるんだから、こっちは「あぁ、最高だよ」と頷くしかない。

オタクにとっての神とも言うべきスピルバーグによる、オタクの讃美映画。
もともと原作『ゲームウォーズ』はオタクの間ではそこそこ有名な作品だった。海外の小説だったが、日本のあらゆる作品のあらゆるキャラクターやメカが登場していたから話題になっていた。
この作品をスピルバーグが映画化すると聴いたときはこれ以上ない完璧な監督だと思ったし、事実スピルバーグにしか作れない映画だった。

オタク文化に精通し、オタクの最先端を自ら切り開いてきたスピルバーグが、世界の全オタクに贈る…オタクの、オタクによる、オタクの為の映画。
自分がオタクだと思う人なら、とにかく見てほしい。


映画の中に隠されたイースターエッグの数々。この映画を見ているオタク達に贈るスピルバーグのメッセージ。あらゆるオタク作品への強い敬愛。

スピルバーグ、僕は死ぬまであなたについて行くよ。


あぁ、本当にオタクで良かった……