Shiori

レディ・プレイヤー1のShioriのレビュー・感想・評価

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)
4.4
現実が辛いんじゃない.
現実を受け止めるのが辛いだけなんだ.
きっと、現実そのものはそんなに悪いものではないかもしれない.

この作品を観て、すっごく感じたこと.

現実の世界で生きてるのか、
それとも虚空の世界で生きてるのか.

この作品では、それが現実とVRの世界で別れてたから観てて分かりやすかったけど、実際は私達自身も分からないほど、普通に起きることだと思うのよね.

現実を受け止めたくないから、時空を彷徨い過去や未来に幻想を抱いたり、お酒ドラックsexなどの快楽に逃げたり、現実の問題と向き合うのが怖いからただただ見て見ぬ振りをしたり、、、

人によって逃げ方は様々だけど、私達は恐怖を感じる現実から目を背け、違う世界で必死に生きてることって結構普通にあると思う.

そして最初は思うんだよね、私こんなに必死に生きてるのに、こんなに頑張ってるのに、って. でもさ、虚空の世界で必死に生きてても、この作品のVRの中と同じように、そんなん簡単に消されちゃうんだよね. あっとゆーまに. でもほら、現実では死んでない. 度を超えると死んじゃう人もいるけど...


私達はどこで生きてる?

何のために生きてる?

何を目指して生きてる?


自分がいる場所、立ってる世界がどこなのか、ちゃんと確認しないと前には進めない.

でもね、現実を受け止めるのって結構辛い. だって嫌なんだもんね、だから逃げたいし目を背けたい. でも一旦覚悟してどんなに辛くても、その現実を受け止めたらきっと何かは変わる. もしかしたら、意外と想像してたよりも怖くないかもしれない. でも、その現実見なきゃ一生そのままなんだよね...



そんな風に考えさせられた作品だった.



それと普通にめちゃくちゃ面白かった!

映画としてのエンターテイメント性も抜群で、更に深く考えさせらたから個人的にはかなりの高評価!

VRの世界のクオリティも高くて、観ててワクワクしたから、これは映画館で観たかったなあと心から思った泣



そして、この作品の監督が伝えたいことは全然違うかもしれないけど、なんか私はとても勇気をもらえた気がする.


テクノロジーが進歩していくこの世界の未来を描いた作品かもしれないけど、もう既に私達は経験してるんだと思う、この現実と虚空の2つの世界を.
Shiori

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