ゼロ

レディ・プレイヤー1のゼロのレビュー・感想・評価

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)
3.8
新世代VRワールドで3つの鍵を探せ。

あのスティーヴン・スピルバーグが監督している作品です。本作ではオアシスというVR世界で、冒険をする物語となっています。作品の特徴としてはCGが鮮やかで、日本・海外問わずキャラクターが多く登場し、エンタメとして楽しめる作りになっています。

冒頭で、2045年、環境汚染や気候変動、政治の機能不全により世界は荒廃していたとナレーションが入ります。今より少し未来のお話で、現実に希望を持てずにいた。人々は現実ではなく、ゲーム世界に熱中をしていたという導入部になっています。

主人公のウェイド・オーウェン・ワッツが、ジェームズ・ハリデーが隠された3つの鍵を探し、オアシスの所有権と5000億ドルを手に入れるという目的が明示されます。主人公たちの動機がはっきりとしています。それから仮想現実と現実、恋愛模様、「シャイニング」をモチーフにした謎、ウェイドが本名をばらすことで叔母が死ぬ、ソレントという企業の悪役、全面戦争…と楽しめる要素があります。ゲーム世界のCGも綺麗で、迫力があります。日本で有名なガンダムやメカゴジラが活躍する姿を観るだけで、人によっては見る価値があります。

お祭り騒ぎになっている作品ですが、冒険を終えた後に警告を鳴らしながら、きっちりとまとまっている。見終わった後に、面白かったという感想が漏れることは間違いありません。

完成度は高い作品ですが、良くも悪くもゲーム的な感覚で物語が進んでいきます。気になったのが登場人物の死に対する感覚です。ウェイドが叔母が死んだことに対する罪悪感はないし、企業の社長がプレイヤーを殺すことの躊躇いのなさ。生死に対して、軽い考えがあるのに違和感がありました。物語の本筋には関係ないと言えばそれまでのお話です。

誰もが楽しめるSF映画でした。
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