改めて振り返ってみると、映画では随分観てるが、スティーブン・キングの小説ってまったく読んだこと無いんだなぁ。ホラーが苦手なので、キング映画も全部観ているわけではないが、観た作品はそれぞれ水準作だということでも、原作の力が伺い知れる。
で「ダークタワー」だが、本作の原作って全7部16巻という大長編で、キング世界を貫くダークファンタジー畢生の一作ということになるらしい。映画はその一部分だそうだが、印象ではハードボイルドなトールキン(スターゲイト風味)って感じ?
ホラー成分も極薄で、とっつきやすくはあるんだが、世界観の基本部分がいまいち見えてこなくて、全面的に支持とはいえないなあ。キングファンにとっての評価はいかがなものなのだろう。
黒衣の男ウォルターは冷酷っぷりが小気味良いし、ガンスリンガー・ローランドのガンアクション(特にリローディング!)はただただカッコいい!
その割にジュブナイル小説の映画化かって雰囲気が拭えない。もっとダークでハードなゴシックアクションに振ったほうが良かったんじゃないかなあ。ビジュアル面でも、ポータル周りの描写とかSF風味に寄せようとしているようだけど、それも疑問だな。もう少しソード&ソーサリー方向じゃないんかね? 制御盤とか機械とか違和感あったよ。
これが当たればシリーズ化されるのだろうか。全部観たら印象変わるかな。とりあえず、今回も原作読もうという気にはならなかった。