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ダークタワーのUKIのネタバレレビュー・内容・結末

ダークタワー(2017年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

ダークファンタジー物。

話としてはコンパクトにまとまってはいたかなと思います。
特別な力を持った少年が導かれるように異世界へ足を踏み入れ、
その世界の英雄であるガンスリンガーと出会い、
塔が保つ世界の均衡を壊そうとする悪と戦う。
ありがちなストーリーですが結構楽しめました。
異世界の一度文明が滅んだような描写や、
それとは裏腹に進んだテクノロジー。
偽の皮を被ったクリーチャーや、その者達を統べる王の存在。
そして全ての中心にそびえ立つタワー。
説明不足ながらも、ダークファンタジーとしての材料は十二分にあって
そこが特に惜しいなと感じました。

もはやこのジャンルは一本でまとめるのは厳しいジャンルじゃないかと思います。
もちろん、1作目の興行が芳しくなければ容赦なく打ち切られてしまうわけで、
かといって一本でまとめようとすれば世界観の説明が追いつかずに中途半端になってしまうというジレンマが辛いですね。

ただ、全てが劇中で説明されないと満足できない人が増えている中で、
その通りに映画を作ったらきっと面白くないんだろうとも思います。
その辺のバランスって難しい。
そもそもダーク・タワーという作品自体、リンクしているという膨大なスティーヴン・キングの作品を繋ぐ中心の物語で、
それを一本の映画にまとめるのは無理な話なのです。
本気でやるならそれこそ“キング・シネマティック・ユニバース”とか“SKエクステンデット・ユニバース”が必要かと。

そんな冗談はさておき、せっかくなのでもっと拡大できるストーリーを生かして続編も。
黒衣の男は倒されましたが、彼が王ではないですからね。
クリムゾン・キングの存在をほのめかしてくれているなら、ぜひもう少しこの旅を見てみたい気持ちです。
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