「キング牧師はギップアップ、
マルコムXは手加減無しだ！」
前作から17年、監督交代によるハチャメチャな爆破が魅力のシリーズは老いと家族をテーマに物語でも魅せるへシフト。爆破、カーチェイス、銃撃戦のドタバタとマイクとマーカスによる軽妙な会話劇も健在。良くも悪くもバランス性抜群の誰もが楽しめるA級ポップコーンムービー！
“ボマー”マイケル・ベイ監督ではありませんが、過去作ファンはもちろんのこと、今作が初見であってもまったく問題なく楽しめる。（でもカメオ出演してましたね（笑））
というか、かなり満足感の高いブロックバスタームービーに仕上がっており、今作の監督を務めたまだ若きアディル・エル・アルビ&ビラル・ファラー監督達の時代感覚とバランス性の良さを感じます。
マイケル・ベイ監督のカメラワーク、爆破観がシリーズの魅力の１つでもあり、マイクとマーカスの加齢による老いはあれど変わらないアクションでオールドファン歓喜を目指すより、月日を経て体型や髪や髭の色が変わりハードなアクション傾向に偏るより、物語を持たせて幅広い世代に楽しめる作品に寄らせたのは制作陣とすればその方向を選びますよね。
でも、このアラサーコンビのディル・エル・アルビ&ビラル・ファラーは良い仕事しており、バットボーイズに再生の命を上手く吹き込んだと思います。爆破、カーチェイス、銃撃戦がきっちり見れるシーンだし、主演も監督も老いていたら渋くなりすぎるので、若い感性で撮れるというのは、今回はプラスマイナスで考えればプラスだったと自分は思います。ラストは派手にヘリコプター炎上落下で魅せながら、人的被害最小というソフトさも今の時代らしい配慮ある仕上がり(笑)
そしてさすがにおっさんだけだと事件解決は厳しいので、マイアミ警察の"AMMO"と呼ばれる特殊エリート部隊のヤングチームがバックアップしてくれるのですが、現代っ子らしくデジタルガジェットで遠隔から戦うと思いきや、ドローンで偵察とクラブのVIP予約サイトのハッキングぐらいで、あとはガチンコ最前線の肉弾戦型揃いで、結局みんな己を捧げる派手な戦いが大好き(笑)
ウィル・スミスのスクリーン映えをあらためて認識する作品だったけどまさか息子ネタで直近主演作だった「ジェミニマン」と被るのは残念だったかな、、。
